(HDA比較)水平_1λDP_16.676MHz_6mH_1.2㎜Wireモデル【追加検証-1】

 先に行ったHDAアンテナの16.676MHz付近との比較のため、同じ周波数となる16.676MHzでは、全長1λ(1/4λ+3/4λ)で動作する銅線ワイヤーモデルを用意しました。地上高は、実際の給電点の高さを目安として、6mHとしています。16.676MHzの6m高では、約0.33λとなって、λ/4よりは高いですが、λ/2よりも低い中間の値で、少し低いアンテナになります。

 なお、今回、x-y軸をHDAアンテナと同じ向きとなるように45°傾けています。そのため、主ビーム方向は、上下0°に対して45°ずれています。 

 また、LOOPのように両端を繋げないと中央で給電すると電圧給電となってしまいます。電流給電とするには、片端側からλ/4位置とする方法を採用します。


(本論)
1.アンテナ定義
1λDP_010.PNG
 x-y平面で45°傾けたことで、座標位置は複雑になっていますが、エレメントを4分割して、λ/4×4本に分けているだけです。

2.アンテナ形状と電流分布
1λDP_020.PNG
 x,yを正側位置にある点で給電しています。電流分布は、x,yの負側では、負(谷)の方向に分布します。この両端を近づけてLOOP形状とすれば、1λLOOPアンテナと同じ電流分布となります。

3.計算
1λDP_030.PNG
No.2 自由空間の場合
 HDAアンテナは地面もアンテナの一部なので、この状態だと正常動作しませんが、自由空間でのλ/2DPとの比較をするためです。
 相対利得Gh:0.76dBdは、λ/2DPに比べると+0.76dBの利得があることになります。
No.3 完全導体グランド
 通常はあり得ない状態です。この場合、垂直成分>水平成分となって、垂直系アンテナに近い動作となります。
No.4 MMANA標準(誘電率5、導電率1mS/m)大地の場合
No.5 No.4大地の原点位置に5m×12本の地表ラジアル線を併設した場合で、今回の比較対象の環境です。ここだとGa:7.06dBiが得られて、打上角度も41°と高くなります。
次項は、このNo.5時のパターンです。

4.パターン
1λDP_040.PNG
① 黒線は優先となる水平成分です。こちらは、HDAの水平パターンと同様に四つ葉クローバーの放射パターンとなって、アンテナがλ/2DPの2倍高調波で動作していることを示しています。各葉っぱの放射方向はHDAアンテナとほぼ一致しています。

② 赤線は、垂直偏波成分で、この場合はDPと同じ、きれいな8の字特性です。しかも、HDAアンテナよりも放射強度がかなりあります。しかし、HDAアンテナの垂直成分と方向は一致しています。

 ※上記2点の分析結果から、HDAアンテナも同じ、「1λDPと同様な2倍高調波アンテナに近い動作をしている。」ということになります。

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