地表ラジアル履歴(21)_3.8MHz,SSB運用と新たなアース回路実験Type2紹介
75mバンド(3.8MHz)は、同じ周波数での呼び合いとなるため、どうしてもパワーが必要でした。ですから、あまり運用する機会はありませんでした。その少ない機会の状況を以前のHPでの運用日誌から振り返ります。
また、これとは時期が一致していませんが、新しいアース回路を設けて試行しています。このアースは著しい結果が得られたわけではありませんでしたが、おそらく、誰も実験していないと思いますので、今回公開します。追試験をしていただけたなら幸いです。
(75mバンド運用記録)
1. 2008/12/12
本日、3.796MHz付近でJST17:00~18:00あたりまで、GI,G、EIのDXグループが「CQ JA」を連発していました。
何度か呼びましたが、1,7,8,0エリアが有利だったようで、こちらまで順番が回ってきませんでした。しかし、信号は強力に聞こえていました。(特に、GI と EI の局の設備は他局より良いようでした。)
~中略~
JST19:00頃、3.797MHz付近へ戻るとLA5局が「CQ DX」を出していたので、呼ぶと57で応答ありました。待機していたLA1の局とも交信できて、3.8MHz,SSBでもEUまでとどくことは証明できました。
この時は、北向きビームが強かったので、ショートパスに切り替わったようです。
2. 2008/12/25
本日、3.8MHz帯の放射器側のマッチングを再度取り直した。CQWW-CWコンテストで3.5MHz帯のマッチングは、狙ったところにピタリと合わしていたが、3.8MHzはそのままでした。SWRが最低となる周波数は、3.850付近まで上昇してしまっていた。
このため、3.800MHz付近のSWRは、1.5付近でしたが、リアクタンスを計ると15Ω前後もあった。 これでは、飛びがいまいちとなる気がして、3.8MHz用LとCを変更した。
最終的に C=1700pF と L=1.2μH程度がベストとなった。
※3.748付近までSWR1.5以下を満足しての場合、3.800付近で 40+j0(Ω)付近を示す。
※3.800付近重視ならば、C=1600pFとし、3.800近で 50+j0(Ω)付近も確認できた。
これで、3.793MHzから3.804MHzまで、SWR:1.1以下、リアクタンスX<5(Ω)とこれ以上ない値を得ています。しかし、本日は、S7以上に雑音が多い。また、風が強くてタワーが上げられずに受信側も垂直2エレメント八木に頼るのみでした。
夕方、JST17:30頃、3.7996MHzでT32YYが出ていた。最初3.804受信してのNA向けコールを行っている。信号は、大変強力で、国内信号と何ら変わりがない。しかし、3.804では日本国内同士のラウンドQSOが同時使用中で、これでは呼べません。そのうち、QRMとのことで受信周波数を3.789の10KHzダウンに指定変更した。
その後、JST17:50分過ぎ、元の3.804受信に変更し、それからJAからのコールもOKとなった。最初の交信は、JA4DND局で、その後、何局かをピックアップの後、エリア指定となった。
そこで、3エリア指定時にJO3KRPにて交信、その少し後、5エリア指定の時にJA5NSNでも交信できた。このとき、5エリアは、他に誰も呼ばなかった様子で、全くパイルなしだった。
3. 新しいアース回路Type2紹介
こちらも地表ラジアルの変形タイプです。実際の実装は、もっと先端側が丸いだけの円錐形を平面投射したかたちなのですが、「ペイント」では描けないので、円で代替しています。

要は、ラジアルの先端を無くして、電圧端のインピーダンス低下を狙ったものです。また、LOOP形状となることで、ラジアル側の広帯域化を図る意図がありました。
当時は、未だ地面の誘電率による波長短縮知識が無い頃でしたから、地表ラジアル一辺をλ/8だと勝手に決めていました。ですから、LOOP形状だとλ/4≒20m長と長さを固定していました。
3.8MHz対応なら、300÷3.8÷8=9.87≒10mですから、ちょうど20mとなりました。しかし、LOOP形状だとエレメント短縮が働かず、逆にそれよりも長くする必要があります。
※1波長LOOPは、波長以上の長さが必要
また、大地の誘電率から見ても、波長短縮が0.5となる条件は、そうとう悪い大地で、通常は、波長短縮があったとしても、0.6倍以上となります。
ゆえに地表ラジアルとして、LOOP形状を採用するのなら、
λ×(1/2)×0.6~0.7(地面の波長短縮)×1.05~1.1(LOOPエレメント延長)を採用して、
3.8MHzの場合
300/3.8×0.6×1.05=24.87≒25m付近をラジアル線長とすべきだろうと考えます。
結局、このLOOP形式地表ラジアルは、非同調ラジアル(周波数に依存しない。)として働いたようで、GPラジアルの共振周波数には影響がありませんでした。そして、アース効果もGPラジアル以上とはなりませんでした。
当時は、敷地スペースの関係で、架空ラジアルでのLOOP(λ/2長)形式を試せていません。次回にMMANAで、この場合の動作をシミュレーションします。
また、これとは時期が一致していませんが、新しいアース回路を設けて試行しています。このアースは著しい結果が得られたわけではありませんでしたが、おそらく、誰も実験していないと思いますので、今回公開します。追試験をしていただけたなら幸いです。
(75mバンド運用記録)
1. 2008/12/12
本日、3.796MHz付近でJST17:00~18:00あたりまで、GI,G、EIのDXグループが「CQ JA」を連発していました。
何度か呼びましたが、1,7,8,0エリアが有利だったようで、こちらまで順番が回ってきませんでした。しかし、信号は強力に聞こえていました。(特に、GI と EI の局の設備は他局より良いようでした。)
~中略~
JST19:00頃、3.797MHz付近へ戻るとLA5局が「CQ DX」を出していたので、呼ぶと57で応答ありました。待機していたLA1の局とも交信できて、3.8MHz,SSBでもEUまでとどくことは証明できました。
この時は、北向きビームが強かったので、ショートパスに切り替わったようです。
2. 2008/12/25
本日、3.8MHz帯の放射器側のマッチングを再度取り直した。CQWW-CWコンテストで3.5MHz帯のマッチングは、狙ったところにピタリと合わしていたが、3.8MHzはそのままでした。SWRが最低となる周波数は、3.850付近まで上昇してしまっていた。
このため、3.800MHz付近のSWRは、1.5付近でしたが、リアクタンスを計ると15Ω前後もあった。 これでは、飛びがいまいちとなる気がして、3.8MHz用LとCを変更した。
最終的に C=1700pF と L=1.2μH程度がベストとなった。
※3.748付近までSWR1.5以下を満足しての場合、3.800付近で 40+j0(Ω)付近を示す。
※3.800付近重視ならば、C=1600pFとし、3.800近で 50+j0(Ω)付近も確認できた。
これで、3.793MHzから3.804MHzまで、SWR:1.1以下、リアクタンスX<5(Ω)とこれ以上ない値を得ています。しかし、本日は、S7以上に雑音が多い。また、風が強くてタワーが上げられずに受信側も垂直2エレメント八木に頼るのみでした。
夕方、JST17:30頃、3.7996MHzでT32YYが出ていた。最初3.804受信してのNA向けコールを行っている。信号は、大変強力で、国内信号と何ら変わりがない。しかし、3.804では日本国内同士のラウンドQSOが同時使用中で、これでは呼べません。そのうち、QRMとのことで受信周波数を3.789の10KHzダウンに指定変更した。
その後、JST17:50分過ぎ、元の3.804受信に変更し、それからJAからのコールもOKとなった。最初の交信は、JA4DND局で、その後、何局かをピックアップの後、エリア指定となった。
そこで、3エリア指定時にJO3KRPにて交信、その少し後、5エリア指定の時にJA5NSNでも交信できた。このとき、5エリアは、他に誰も呼ばなかった様子で、全くパイルなしだった。
3. 新しいアース回路Type2紹介
こちらも地表ラジアルの変形タイプです。実際の実装は、もっと先端側が丸いだけの円錐形を平面投射したかたちなのですが、「ペイント」では描けないので、円で代替しています。

要は、ラジアルの先端を無くして、電圧端のインピーダンス低下を狙ったものです。また、LOOP形状となることで、ラジアル側の広帯域化を図る意図がありました。
当時は、未だ地面の誘電率による波長短縮知識が無い頃でしたから、地表ラジアル一辺をλ/8だと勝手に決めていました。ですから、LOOP形状だとλ/4≒20m長と長さを固定していました。
3.8MHz対応なら、300÷3.8÷8=9.87≒10mですから、ちょうど20mとなりました。しかし、LOOP形状だとエレメント短縮が働かず、逆にそれよりも長くする必要があります。
※1波長LOOPは、波長以上の長さが必要
また、大地の誘電率から見ても、波長短縮が0.5となる条件は、そうとう悪い大地で、通常は、波長短縮があったとしても、0.6倍以上となります。
ゆえに地表ラジアルとして、LOOP形状を採用するのなら、
λ×(1/2)×0.6~0.7(地面の波長短縮)×1.05~1.1(LOOPエレメント延長)を採用して、
3.8MHzの場合
300/3.8×0.6×1.05=24.87≒25m付近をラジアル線長とすべきだろうと考えます。
結局、このLOOP形式地表ラジアルは、非同調ラジアル(周波数に依存しない。)として働いたようで、GPラジアルの共振周波数には影響がありませんでした。そして、アース効果もGPラジアル以上とはなりませんでした。
当時は、敷地スペースの関係で、架空ラジアルでのLOOP(λ/2長)形式を試せていません。次回にMMANAで、この場合の動作をシミュレーションします。
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