(ベクトル解析復習)スカラー量で示す勾配(2)gradVの直角座標表示
電磁気学の静電気で習うところの電位V(電磁気学では”φ”)と電界(電磁気学だと”電場”)Eの関係を表すのに必要な基礎数学の部分です。ベクトル解析では、一番わかりやすい部分だと思うのですが、この関係の一般形は、アンテナから生じる電界の計算に使う重要な式
E=-jωμA-∇V
を理解するために必須のところです。これはアンテナから生じる、ある点における電界を求めたい場合に利用する重要公式であって、Aは後に詳しく述べますが、ベクトルポテンシャルであって、これはアンテナ電流Iによって生じるベクトルです。
(本論)
電位Vの勾配gradVを直角座標で表示します。単位ベクトルi方向のVの勾配成分はdV/dx,以下同様に、単位ベクトルj方向はdV/dy、k方向はdV/dzと表すことができます。これらを1式に足し上げますと
gradV=i∂V/∂x+j∂V/∂y+k∂V/∂z .....(1.16)
と偏微分で表示することができます。
※∂:ラウンド(round)と発音

(1.16)式は、電位Vに限らず、任意のスカラ量の「勾配」について示すことができます。ここで、前回示した第1.7図において、P+ΔPの方向の単位ベクトルをSとしたとき、
lim ΔV/Δr
Δr→0
は、gradVのS方向成分ですから、Δr→0の極限値は、
lim ΔV/Δr=gradV・S
Δr→0
と書くことができます。
そして、直角成分別に分解すれば、
gradV・i=∂V/∂x
gradV・j=∂V/∂y
gradV・k=∂V/∂z
となります。
E=-jωμA-∇V
を理解するために必須のところです。これはアンテナから生じる、ある点における電界を求めたい場合に利用する重要公式であって、Aは後に詳しく述べますが、ベクトルポテンシャルであって、これはアンテナ電流Iによって生じるベクトルです。
(本論)
電位Vの勾配gradVを直角座標で表示します。単位ベクトルi方向のVの勾配成分はdV/dx,以下同様に、単位ベクトルj方向はdV/dy、k方向はdV/dzと表すことができます。これらを1式に足し上げますと
gradV=i∂V/∂x+j∂V/∂y+k∂V/∂z .....(1.16)
と偏微分で表示することができます。
※∂:ラウンド(round)と発音
(1.16)式は、電位Vに限らず、任意のスカラ量の「勾配」について示すことができます。ここで、前回示した第1.7図において、P+ΔPの方向の単位ベクトルをSとしたとき、
lim ΔV/Δr
Δr→0
は、gradVのS方向成分ですから、Δr→0の極限値は、
lim ΔV/Δr=gradV・S
Δr→0
と書くことができます。
そして、直角成分別に分解すれば、
gradV・i=∂V/∂x
gradV・j=∂V/∂y
gradV・k=∂V/∂z
となります。
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