HDAアンテナのMMANA分析(16)21MHz帯:DirectFeed(2)周波数特性

 先に公開しました実測結果のように広帯域性になりませんでした。これについては、近い動作とするとLPDAアンテナのMMANAモデルが合致します。それについては、別途公開します。
(本論)
1.給電点インピーダンスZ(R,jX)
HDA_21.2MHz_050.PNG
 20.200MHz~21.200MHz(共振点)~22.200MHzまでの2MHz帯域幅で見たRとjXごとに別れた周波数特性グラフです。Rの変動は、約150Ω→100Ω(21.200MHz)→150Ω(21.700MHz:共振点ではない。)→50Ωとかなり変化します。ただ、21MHzバンド内では、R,jXともに変化は緩やかで、jXの場合0~-100Ωの範囲内の変化となってマッチングは取りやすい範囲を維持します。

2.SWR特性
① マッチングなし
HDA_21.2MHz_055.PNG
② 21.200MHzで50Ωにマッチングした場合
HDA_21.2MHz_051.PNG
 SWR1.5未満は、約367KHz幅(水平DP:1093KHz幅)です。SWR2.0未満は約734KHz幅(水平DP:1903KHz幅)とどちらも6m高水平DPに比べれば、かなり狭帯域特性です。
(参考)
 6m水平DPの同条件の大地のSWR特性
DP15_6mH_051.PNG
3.利得GaとF/B
HDA_21.2MHz_052.PNG
 利得は、共振点21.200MHzが最大で約7.9dBiあります。しかし、低い周波数側だと5.5dBiまで、高い周波数側だと3.5dBiまで下がります。21MHzバンド内では、6.6dBi~7.9dBi(21.200MHz)~7.2dBiとなりますが、400KHz帯域で計算しようとするとMMANAの計算は異常終了(無効な浮動小数点操作)します。800KHz帯域の計算からの結果です。

 F/Bについては、21.200MHz付近で-8.3dBと最大で後ろ方向への指向特性を持ちます。これについては、次のパターンを参照ください。
(水平DPでは、各周波数全てF/B:0dB)

4.パターンの周波数変化
① 水平偏波と垂直偏波別周波数変化
HDA_21.2MHz_053.PNG
 周波数ごとにパターンが複雑に変化しています。これによる周波数関係の傾向までを読み取ることができません。
② 合成成分での周波数変化
HDA_21.2MHz_054.PNG
 ①では、全体パターンが判りにくいので、合成パターンで表示しました。概ね4方向へのパターンとなるようです。いずれにしても、パターンは複雑になっています。

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