Mobile Whip Antenna(13)独自DuoBand(7/21MHz)改善モデルVer2.1(1)基本:7MHz

 今朝、ようやく、難関のメーカ仕様に近い(「完全一致した」のではなく、一番似ている程度)アンテナモデルに到達しています。課題であった両バンドの利得も前回の独自方式Ve2に近い性能となりました。

 ただし、前回予告したように、今回は、Ver2にさらに改良を加えてVer2.1としたモデルです。これは、7MHzと21MHzにおける利得と21MHzにおいて問題だった左右パターンのアンバランスを改善したモデルを公開します。
 7MHzと21MHzの両バンドにおいて、現在最高の利得を得ています。

(本論)
1. アンテナ定義
MobileWhip721独自仕様Ver2..1_010.PNG
 主な改良は、7MHzと21MHzを共通で動作できる「一本ラジアル」にてアース回路とすることです。しかし、そのためにさらにLCトラップ2個と電気的エレメント短縮用C、1個をラジアル側に設けました。理由は給電インピーダンス改善のためです。そのため前回よりもっと複雑な定義となってしまいました。今回もテキスト形式としました。

2. アンテナ形状と電流分布
(1) 7MH動作
MobileWhip721独自仕様Ver2..1_020.PNG
 λ/4(10.5m)長の水平設置の1本ラジアルで動作させます。アンテナ利得のほとんどは、ここからの放射で稼ぎだしています。

3. 計算
(7MHz)
MobileWhip721独自仕様Ver2..1_030.PNG
No.3は、7MHzでの自由空間の場合、共振周波数が高くなっています。しかし、DPとの対比利得Gh:-5.49(Ver2比:+0.5dB)と改善できています。
No.4は、7MHzでの都会地大地の場合、絶対利得Gaは、-1.35(Ver2:-1.84)dBiと約0.5dB改善できています。
No.5は、7MHzでの5m×12本のラジアルを給電点付近に埋設した場合で、こちらは、Ga:+0.48(Ver2時:-1.71)dBiにアップできて+2.19dBと大幅に改善できました。
※7MHzでの改善はラジアル側ではなく、エレメント側コイルの見直しによるもの。コイルの設計は大事な条件だと判明しました。

4.パターン
(1)7MHz
MobileWhip721独自仕様Ver2..1_040.PNG
 1本ラジアル線が水平のため、ここからの放射が優位となって、水平偏波が圧倒的に優勢です。
※放射パターン特性は、Ve2とほぼ変わりません。1本ラジアルに設けたトラップ等による性能低下はほとんど影響ないと判断します。




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