【Radiator分割・絶縁】50MHz用八木:8エレメント(15)W1JR_Like_direct coupling(2)周波数特性と今後の展望

 今回は、放射器と第一導波器位置によるSWR特性のみを改善した状態での周波数特性です。これだとインピーダンスZ(R+jX)特性とSWR特性で見ると全く問題ありません。

 しかし、一方で八木アンテナとしての性能(Ga,F/B)及びパターンでの周波数変化を見ますと50.750MHz~51.000MHz(以上)周波数帯に特性が偏る傾向があるのです。これは、元の8ELE6MW.MAAのデータの癖というか、そういう狙いで設計しているためだろうと考えます。

 本来なら50MHzバンドは、50~54MHz帯域があるのですが、1本の八木アンテナでこの全帯域をカバーすることは無理があります。ですから、ある程度の周波数帯に狙いを定めて、設計せざるを得ません。しかし、DX狙いを目標ならこの元の特性では、周波数帯が高すぎるように考えます。

 これを次回からは、見直していこうと考えています。ここでの表示周波数は、今回から50.0MHz~51.0MHzとしましたが、その周波数範囲において、SWR<1.5以下として、Ga:18.5dBi以上、F/B:20dB以上をこの1MHz帯域において満足できることを目標にできるだけ中心周波数50.5MHz付近の特性が良くなるように8エレメント全体の設計変更をしてみる予定です。

 その目標モデルとして、今回の放射器直接給電モデルを対象とすることにします。ここでは、その前段階での周波数特性についてです。また、これとは別に元の設計を活かした【Radiator分割・絶縁】モデルとなる「ヘヤピンマッチ」方式についても検討する予定です。


※元データ8ELE6MW.MAAは本来「ヘヤピンマッチ」方式を目指して設計したモデルです。ところが、このモデル作者さんはヘヤピン設計精度がMMANAでは難しいと考えておられるようです。それに挑戦したいと考えています。50MHz当たりならギリギリ設計どおりに動作する見込みがあるように思っているのです。

(本題)
1. 給電点インピーダンスZ(RとjX別)
YAGI6m8ele_direct coupling_650.PNG
 ここでの狙いは、次のSWR値にあります。

2. SWR特性
YAGI6m8ele_direct coupling_651.PNG
W1JR設計モデルの狙いは、このSWRの広帯域にあります。そのためには、RとjXがどちらも周波数変化をなだらかにする必要があります。

3. 利得及びF/B特性
YAGI6m8ele_direct coupling_653.PNG

4. パターンの周波数特性
YAGI6m8ele_direct coupling_654.PNG

この記事へのコメント

ラベルリスト

最近のコメント