【hairpin-match予習】分布定数回路の整合(1)ヘアピンマッチに平行2線の伝送線路定数が必要な理由
ヘアピンマッチに使うU字形の金具(ショートスタブまたは単にスタブ)の設計に必要な事前知識についての講座です。50MHzなら適当 に給電部に電線をU字に装着すれば、マッチングできると思えますが、力業での試行錯誤で求めるのは大変です。
一方、MMANAの「表示(V)」メニューにある「オプション(V)」をクリックすれば、次のような「スタブマッチ」タブを開けば、
ヘアピンマッチのショートスタブに使える計算ツールがあるのですが、おそらく、これだけで、ショートスタブをすぐに設計できる方は、数少ないと思います。

というのは、ショートスタブは、平行線の給電線の終端をショート(短絡)している状態の分布定数回路となるからで、その理論をこの計算ツールに適用できる基礎知識が無いと使いこなすことが難しいからです。
まず、その最初の段階として、平行2線回路をフィーダとして見る場合に伝送線路定数のひとつ、特性インピーダンスZoを求める必要があります。
※同軸ケーブルなら、50Ωあるいは、75Ωとメーカで明記されています。
しかし、任意の太さの電線を使い、その電線間の間隔を適当にとったスタブの場合は、この特性インピーダンスZoを計算にて求めないと先の計算ツールの仮の値「600Ω」の代わりに代入することができません。また、そのときの波長短縮率も「0.95」が絶対ではありません。
もちろん、Zo=600Ωとなる電線の太さとその間隔と波長短縮率:0.95に対応する電線の種類(例;裸銅線)を一般的に公開されている別の表などから求めても良いのですが、それだと任意のスタブを設計することができません。
(本論)
今回は結果式だけを先に紹介しますと
Zo=276log10(d/a) [Ω] ....(5.81)
Zo;求めたいスタブの特性インピーダンス
d;2線間の距離
a;電線の口径(半径)
今回使用する目的で、エクセルで求めた一覧です。ここでは、距離S=d[mm]
※但し、aを導体の半径ではなく、直径[mm]を採用した場合

一方、MMANAの「表示(V)」メニューにある「オプション(V)」をクリックすれば、次のような「スタブマッチ」タブを開けば、
ヘアピンマッチのショートスタブに使える計算ツールがあるのですが、おそらく、これだけで、ショートスタブをすぐに設計できる方は、数少ないと思います。
というのは、ショートスタブは、平行線の給電線の終端をショート(短絡)している状態の分布定数回路となるからで、その理論をこの計算ツールに適用できる基礎知識が無いと使いこなすことが難しいからです。
まず、その最初の段階として、平行2線回路をフィーダとして見る場合に伝送線路定数のひとつ、特性インピーダンスZoを求める必要があります。
※同軸ケーブルなら、50Ωあるいは、75Ωとメーカで明記されています。
しかし、任意の太さの電線を使い、その電線間の間隔を適当にとったスタブの場合は、この特性インピーダンスZoを計算にて求めないと先の計算ツールの仮の値「600Ω」の代わりに代入することができません。また、そのときの波長短縮率も「0.95」が絶対ではありません。
もちろん、Zo=600Ωとなる電線の太さとその間隔と波長短縮率:0.95に対応する電線の種類(例;裸銅線)を一般的に公開されている別の表などから求めても良いのですが、それだと任意のスタブを設計することができません。
(本論)
今回は結果式だけを先に紹介しますと
Zo=276log10(d/a) [Ω] ....(5.81)
Zo;求めたいスタブの特性インピーダンス
d;2線間の距離
a;電線の口径(半径)
今回使用する目的で、エクセルで求めた一覧です。ここでは、距離S=d[mm]
※但し、aを導体の半径ではなく、直径[mm]を採用した場合
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