(評価)4EL20HM.MAAへヘアピンマッチのスタブの計算値適用(7)計算値そのままを再現した特性

 MMANAのオプション機能と同計算が行えるエクセル表にて計算したヘアピンマッチのスタブ長25.4cmを4EL20HM.MAAのスタブ長として入力して、MMANAでの検証を行います。
(本論)
1. 4EL20HM.MAAのスタブ長を計算どおりの25.4cmで設定
(1) アンテナ定義
4EL20HM_stab_110.PNG
No.7,8,9のワイヤーがスタブの定義になっています。
① 赤線枠の欄に計算値の25.4cmをm変換した値-0.254(スタブは後方向けとなっている。)を入力します。
② 青線枠の前回R:0(絶縁ワイヤー)設定した部分に元通りに半径R:0.8mmを入力します。

また、組み合わせワイヤーは、2種類あって
① R:-1.0は、反射器や導波器に使用しているType:⇔(左右対称)、Seg:0適用
② R:-2.0は、放射器だけに適用するType:⇒ *(根元→先端の片側)、Seg:-1適用
となっているのは、オリジナルと変わりありません。

(2) アンテナ形状・電流分布
① 全体形状
4EL20HM_stab_120.PNG
② スタブ部分の拡大図
4EL20HM_stab_120-2.PNG

(3) 計算結果
4EL20HM_stab_130.PNG
No.1とNo3は自由空間、No.2とNo.4は20m高で設置
No.1とNo.2はスタブ無しの場合(前回表示済)
No.3とNo.4は今回のスタブ25.4cmを設置で、Rは、22Ωから46Ωまで持ち上がりました。ただ、jXは、-13Ωが+13Ωと極性が変わり、誘導性のリアクタンスが残ったかたちです。この理由は、R:22.204Ωでのスタブと並列になる給電線側のインピーダンスを50+j0Ωとしたい場合は、jX:-24Ωである必要があったからです。これより、当然の結果であると言えます。

 この対策として、4EL20HM.MAA初期値のようにスタブ長を0.36mまで伸ばすことが必要です。

 なぜならば、スタブはコイルLと同じ働きをします。そして、スタブを長くすることは、Lのインダクタンス値(μH)を大きくするのと同じことなのです。つまり、ここでは、誘導リアクタンス+jXが増加します。

 ところが、スタブ(L)はアンテナ回路へ並列に追加しています。そうするとスタブが伸びた分の増加リアクタンス(+jΔXl)は並列→直列変換回路のインピーダンス変換により、アンテナ側のR+jX(直列)回路で見た場合は、コンデンサーと同じ負(容量)性リアクタンス(-jΔXc)をアンテナ回路に直列に挿入した素子として働きますので、その結果、スタブを長くするとその分、容量性リアクタンスが増加します。

 これによりスタブ長の延長は、アンテナ回路に残った誘導性リアクタンス分jXを減らすj(X-ΔXc)とする働きができるのです。

∴一番最初に紹介した、
(模範解答)4EL20HM.MAAを使ったヘアピンマッチのスタブの計算実例
     (1)オリジナルの各定義値及び基本特性
      https://jo3krp2.seesaa.net/article/517021071.html
この4EL20HM.MAAのオリジナル設計のスタブ長36cmがこの場合の最良値となっているのです。

(4) パターン(参考) 
① 自由空間
4EL20HM_stab_140.PNG
② 地上20m高
4EL20HM_stab_141.PNG
利得・F/B・パターンについては問題ありません。

この記事へのコメント

ラベルリスト

最近のコメント