(50MHz八木) γマッチ(14)主ビーム偏り検証(15)4エレメント八木:標準方式【完結】

 今回がγマッチにおける主ビームの偏りに関する検証の最終分です。

 最後のγマッチの4エレメント八木は、全てのエレメントがBOOMと導通している、いわゆる標準となる方式をモデル化しています。
 これで見るとγマッチは、過去の製作事例どおりのBOOMと導通していても、ビームパターンには、それほど影響が無いとの結論になります。

 ただし、これは、8EL6MW.MAAから前の4本のDiを取り去り、BOOM長を3mとした場合のケースです。エレメントの配置位置の関係により、BOOMに流れる電流とこれにより生じる各エレメントの左右のアンバランス電流分布は全て異なります。

 ですから、γマッチを利用する場合には、アンテナの利得/FB比調整を事前にシミュレーションする場合に、同時に、この電流分布も確認してください。それには、BOOMもアンテナの一部として、ワイヤー定義に加える必要があります。

 その結果で得られたビームパターンが通常どおりに得られたのなら、γマッチを使用しても問題がないと結論します。
 ただ、実際のアンテナでの状況を調査して得た結論ではありません。MMANAでのシミュレーション結果だけの判定です。実際のアンテナにおいての調査実験は、周りの環境に左右されることから、これを実証することは難しいと考えます。

 また、BOOMに漏れる電流の問題は、γマッチだけでなく、他の給電方式においても、発生する(している)場合もあるかもしれません。今回は、γマッチに限定しての調査ですので、他の給電については未調査です。

 機会が偉られれば、実際の調査をしたいと思いますが、今のところ、50MHzの運用も、さらに八木アンテナを使用できる環境は無いため、他の方の追試に期待します。

 今回で、50MHzの八木アンテナの給電方法に関わる探求は一区切りとします。

(本論)
1. アンテナ定義(テキスト表示)
4EL6MW_γ14-15_010.PNG
 BOOM(Z軸指定0.0)と各エレメント(Z軸指定0.0)となって導通状態です。BOOMは各エレメントと接合するように分割しています。

2. 計算
4EL6MW_γ14-15_031.PNG
No.1は、RadのみをBOOMと絶縁したとき
    https://jo3krp2.seesaa.net/article/518229545.html
No.2は、全てのエレメントとBOOMと絶縁したとき
    https://jo3krp2.seesaa.net/article/518305200.html
No.3は、今回の全てのエレメントとBOOMと導通したとき
    (標準のγマッチ給電アンテナ)
No.4は、今回モデルを20m高で設置した場合

3. アンテナ形状と電流分布
(1) 全体表示
4EL6MW_γ14-15_020.PNG
(2) アンテナ正面→後方に眺めた表示
4EL6MW_γ14-15_024.PNG
(3) アンテナを反対側より水平近くにて横から眺めた表示
4EL6MW_γ14-15_026.PNG
(4) 給電部付近の拡大表示
4EL6MW_γ14-15_022.PNG
 今回の各エレメント上の電流分布がアンバランスとなる複雑なかたちで重なり合うため、見にくいことから多方面から眺めています。
そして、電流分布の特徴は、
BOOM上の電流
① RaとDi-1:下方向(Ra右と逆相)に流れる電流が最大
② RadとRef:上方向(Ra右と同相)で二番目
③ Di-1とDi-2間:上方向(Ra右と同相)で一番最小

左右エレメント上の電流対比 
① Raが右側が上(これを正相とみる。)へ、左側が下(逆相)と中央で位相反転になり最大差
※γロッドと重なる右エレメント(+Y軸)上は、先端方向の電流との差は小さい。
※γロッドは、下側波形となり、左エレメント(-Y軸)と同相(電流は分断)

② Di-1:左右アンバランス(左>右)で二番目
③ Ref:位相反転で下方向の左右アンバランス(左<右)で三番目
④ Di-1:位相反転で下方向の左右アンバランス(左<右)で最小
となっています。
※今回の3種別の4エレメント八木では一番電流波形が複雑です。

4. パターン
(1) 自由空間
4EL6MW_γ14-15_040.PNG
 電流波形でみると乱れていますが、パターンでみると前回のBOOMと絶縁したものと変わりありません。主ビームは左右対称となります。
 後方パターンは左右対称となりません。しかも、絶縁したときとは左右のパターンが入れ替わります。

(2) 20m高設置
4EL6MW_γ14-15_044.PNG
 水平面は自由空間とほぼ同一、垂直面は地上との干渉で複雑なパターンですが、他の八木アンテナでも同様で、正常パターンです。 

この記事へのコメント

ラベルリスト

最近のコメント