電磁気学(118)波動方程式(16)平面波(12)定ベクトルについて(補足3)追加

 記事中に登場した定ベクトルに∇が作用するとどうなるか?について補足説明します。
(本論)
 まず、関連する内容は、
電磁気学(113)波動方程式(11)平面波(7)残るマクスウェル方程式を満たす条件(1)
https://jo3krp2.seesaa.net/article/519643684.html
「さらに、oは定ベクトルなので、∇×oはゼロとなります。」
電磁気学(115)波動方程式(13)平面波(9)残るマクスウェル方程式を満たす条件(2)
https://jo3krp2.seesaa.net/article/519682521.html
「さらに、oは定ベクトルなので、∇×oはゼロとなります。」のところです。
(補足3) 
1. 定ベクトルとは、
 定ベクトル(constant vector)とは、数学や物理学において、大きさと向きがともに変化しない(一定である)ベクトルのことを指します。 主な特徴は以下の通りです。
 (1)  定義
  ベクトル a が変数(例えば時間 t や座標 r=(x,y,z)に依存せず、常に一定である場合、それを定ベクトルと呼びます。 
 (2) 数学的性質
 定ベクトル a を任意の変数tで微分すると、その値は必ず零ベクトルになります。
 d/dt=0
 成分表示で考えると、各成分( ax,ay,az) がすべて定数であるため、微分すると 0 になるからです。 

 (3) 注意点:「大きさが一定」との違い
 「定ベクトル」と「大きさが一定のベクトル」は混同されやすいですが、明確な違いがあります。 定ベクトル: 大きさも向きも不変。大きさが一定のベクトル: 大きさは変わらないが、向きが変化する場合があります。例:円運動をしている物体の位置ベクトルは、原点からの距離(大きさ)は一定ですが、向きが常に変わるため定ベクトルではありません。

2. ∇との関係
 定ベクトルとベクトル関数の積にナブラ演算子∇を作用させたらどうなるか?をまとめます。
 まず、定ベクトルaが∇に対し、以下が成り立ちます。
 (1) 発散:∇・a=0
 (2) 回転:∇×a=0
 (3) 勾配:∇(a)=a

 また、定ベクトルa、ベクトル関数Aの積に∇が作用する場合には、以下が成り立ちます。
 (4) (A⋅∇)a=0
 (5) ∇⋅(a×A)=−a⋅(∇×A)
 (6) ∇×(a×A)=a(∇⋅A)−(a⋅∇)A
 (7) ∇(aA)=(a⋅∇)A+a×(∇×A)

3.  物理的な例
 (1)  重力加速度 g: 狭い範囲内での地表付近の重力加速度は、向き(鉛直下向き)も大きさ(約 9.8m/s^2)も変わらないため、定ベクトルとして扱われます。
 (2) 一様な電場・磁場: 空間内のどこでも強さと向きが一定である電場や磁場も定ベクトルです。 

※(以上は、AIによる回答と「定ベクトルとベクトル関数の積のベクトル演算のまとめ」https://toy1972.hatenablog.com/entry/2020/05/21/083801より引用した部分を組み合わせました。)

4. 今回記事中の該当する式部分
 ここでは、(2)の∇×のかたち、∇×oまたは、∇×oとなるため、0(ゼロベクトル)となって、
sin(E-ωEt)∇×o0
sin(B-ωBt)∇×o0
※ とωに電場と磁場の添え字を付けた場合
または、
sin(-ωt)∇×o0
sin(-ωt)∇×o0
※ 添え字区分しない場合
となることから、この項は無くなります。

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