アンテナ本による理論数式の導出(2)電磁気学復習:ベクトルポテンシャル(1)

 前回紹介したベクトルポテンシャルを求める式は、通常の電磁気学本には無くて、アンテナ本の冒頭にある、
「第1章 ベクトルによって電磁気学の諸法則を理解する。
 1.5 マクスウェル方程式
  1.5.1 電磁界を求める方程式
 ~  
  1.5.4 VおよびAの計算」
までの理論展開を順に理解しないと最終式
=(IΔl/4π){e^(-jkr)}/r
まで到達できないことをすっかり忘れてしまっていました。よって、本論からは離れて遠回りとなってしまいますが、アンテナ本での電磁気学をおさらいします。

(本論)
1 ベクトル・ポテンシャル(1)
 あるベクトル量を仮定してとします。ベクトル式の規則から
▽・▽×=0
は、ベクトルの恒等式ですから常に成り立ちます。

 また、磁界の連続性(磁力線がループして途切れることがない。)により
▽・=0
これらの両方の式から磁界
=▽×  .....(1)
と置いたベクトル量をベクトルポテンシャルといいます。

 なぜ、そう呼ぶのか?を説明しますと、電界において、電位Vはスカラーポテンシャルと呼び、
=-▽V (Vはスカラー値)
と表されることは、電磁気学の静電場にかかる理論ではほとんどの文献に登場しています。

 これと対比して、磁界は、「アンペアの周回積分」の式から考えてもわかりますように電流密度(,,といった記号で表現)のような、ある方向を向いた量、すなわち、ベクトルポテンシャルで表されることが言えるのです。

【補足】
【アンペアの周回積分の法則とは】図を用いてわかりやすく説明!
 https://detail-infomation.com/amperes-circuital-integral-law/


式(1)は、まさしくその量そのものということができて、がベクトルポテンシャルを表しているのです。

の厳密な定義)
 別の電磁気学本(題名もそのもので、コロナ社発行)では、と直接なつながりをもつ量を考えることは、得策ではなく、
=μ
の関係がある磁束密度との関係として、
=rot (=▽×と同じこと)
の関係を満たすベクトル界を想定してベクトルポテンシャルと呼ぶと説明があります。

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