アンテナ本による理論数式の導出(3)マクスウェルの波動方程式(1)

 前回に引き続いて、アンテナ本の最初の章、すなわち、復習として電磁気学の基本をおさらいしながら、アンテナ理論へと結びつく理論基礎であって、今回のところはアンテナ本の項目だと「1.5 マクスウエルの波動方程式」となっています。

 マクスウェル方程式については、
マクスウェルの電磁方程式に立ち返る(その1)
https://jo3krp2.seesaa.net/article/201208article_10.html

マクスウェルの電磁方程式に立ち返る(その2)
https://jo3krp2.seesaa.net/article/201208article_11.html
のところを参考にしていただいて
 これにより導出できた結果と、ここから使うベクトル公式などをまとめておきます。

------------重要公式--------------
∇×∇×=∇∇・-∇^2 ...①
∇・∇×=0        ....②
∇×∇=0        ....③
A;ベクトル V;スカラー
∇×o+(σ+jωε) ....④
 ;マクスウェルの第1方程式(アンペール・マクスウェル法則)
∇×=-jωμ    ....⑤
 ;マクスウェルの第2方程式(ファラデーの電磁誘導法則)
∇^2V=(1/r^2)・d/dr(r^2dV/dr) ...⑥
 ただし、Vはrだけの関数とした場合の球座標におけるr方向成分を求めた場合
-----------------------------------

(補足)
(1) jωは、LCR回路計算のjωLのjωと同じもので、正弦波のような周期的に時間変化をする連続波では、∂/∂t=jωに置換できることにより、電磁気学のマクスウェル方程式は、アンテナ理論では、上記のように書き換えしています。
(2) ⑥式は、球座標における電位Vのラプラス式で、詳しくは、該当する部分で説明する予定です


(本論)
1.5 マクスウェルの波動方程式
 1.5.1 電磁界を求める方程式
 マクスウェルの電磁方程式を連立方程式として、又はだけの方程式を求めていきます。
マクスウェルの第1方程式
▽×o+(σ+jωε) .....(1)
マクスウェルの第2方程式
▽×=-jωμ   .....(2)
から、式(2)の回転をとり、そこへ式(1)を代入しますと
▽×▽×=-jωμ▽× 
     =-jωμo+(-jωμσ+ω^2εμ)
                            ....(3)
ここで   
 -jωμσ+ω^2εμ=k^2 .....(4)
と置きますと
▽×▽×-k^2=-jωμo
∴ ▽▽・-▽^2-k^2=-jωμo

(∵ベクトル公式解説のページ
ベクトル解析の公式(その1)
  https://jo3krp2.seesaa.net/article/201208article_7.html
   より、式(1)から
    ▽×▽×=▽▽・-▽^2 
   を適用します。
)

また、ガウスの法則から ▽・=ρ/ε ですから
▽^2+k^2=jωμo+▽(ρ/ε) .....(5)

同様に、磁界を求める式は
▽×▽×=▽×o+(σ+jωε)▽× 
▽▽・-▽^2=▽×o+k^2 
(∵ ▽×=-jωμを右辺第2項へ代入すると
   (-jωμσ+ω^2εμ)=k^2
 )

また、磁界の発散はないので
▽・=0
ですから、左辺第1項は消えて
▽^2+k^2=-▽×o .....(6)
となります。

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