ワイヤーアンテナ本にある理論(結果)式の導出(14)微小DPによる電磁界(1)使用する公式について

 今回から本題にはいり、アンテナそのものの理論へと進みます。ここからは、アンテナ本の第2章「アンテナ理論を徹底的に理解する」からの内容となります。線状アンテナの基礎となる「微小長さ線状アンテナ」(以下、ここでは”微小DP”と略します。)の電磁界について探求します。
(本論)
1. 目的
 「ワイヤーアンテナ」本に微小DPアンテナから生じる電磁界の結果式だけを表示している
(2)「ワイヤーアンテナ」本の式(3)となる磁界成分
 Hφ=(IΔL/4π)(jk/r+1/r^2)sinθ・e^-jkr  
 Hr=Hθ=0
    (∵ k=ω√με=ω/c=2π/λ)
                           .....(3)
(2)「ワイヤーアンテナ」本の式(4)となる電界成分
 Er=(2IΔL/jωε4π)(jk/r2+1/r3)cosθ・e^-jkr 
 Eθ=(IΔL/jωε4π)(-k^2/r+jk/r^2+1/r^3)sinθ・e^-jkr 
 Eφ=0
    (∵ ε:誘電率(F/m),μ:透磁率(H/m) )
                           ....(4)
をアンテナ理論とその基礎である電磁気学から導き出すことです。
 ※注 式の「・」は単なるかけ算の意味で、ベクトル計算の内積の「・」ではありません。

2. 使う重要公式
 その前に今回使いたい公式で、今までの電磁気学で導出してきた公式について、その導出元を明記しておきます。
まず、前回に導出できた微小DPのアンテナ電流からのベクトルポテンシャルは、
=(Δl/4π){e^(-jkr) }/r ..... 2.①
 ワイヤーアンテナ本にある理論(結果)式の導出(12)
  微小DPアンテナを電流源とするAを求める。
  https://jo3krp2.seesaa.net/article/519866985.html

ベクトルポテンシャルから磁界を求める式は
=∇×  .... 2.②
 アンテナ本による理論数式の導出(2)電磁気学復習:ベクトルポテンシャル(1)
 https://jo3krp2.seesaa.net/article/519792760.html

マクスウェル方程式のアンペール・マクスウェル式を逆向きとして磁界から電界を求める式は
=(1/jωε)∇×H .... 2.③
 電磁気学(93)マクスウェルの変位電流
 https://jo3krp2.seesaa.net/article/519475844.html
 (∵ マクスウェルの第1方程式
   ∇×=μ0+ε0μ0∂/∂t ....(12.14)
   に対し、=μ0H,=0,∂/∂t=jωを適用することによって
   μ0(∇×H)=ε0μ0(jω
   ここで、μ0は両辺から消去できます。
   また、真空の誘電率ε0を一般の誘電率εに置き換えると
   ∴∇×H=jωε
   よって、2.③式が導出できます。
  )


球座標(r,θ,φ)における∇×の計算式は、
rot=∇×
          | r       r θ     r sinθ φ |
 =1/(r^2 sinθ)|∂/∂r    ∂/∂θ    ∂/∂φ |     
          | Ar     r Aθ   r sinθ Aφ |
                             .... 2.④
 電磁気学(47)球(極)座標:測座定数公式利用(3)回転∇×A 
 https://jo3krp2.seesaa.net/article/516308095.html

波数kを表す式は、
k=ω√(εμ)=2π/λ  .... 2.⑤
 アンテナ本による理論数式の導出(3)
  マクスウェルの波動方程式(1)
  https://jo3krp2.seesaa.net/article/519800863.html

(∵ -jωμσ+ω^2εμ=k^2 .....(4) 
   ここでσ=0を置くと
   ω^2εμ=k^2
   ∴k=ω√(εμ)
   また、εμ=1/c^2 c;光速度
   これと無線における関係式   
   λf=c λ;波の波長 f;波の周波数
   ω=2πf ω;角周波数
   これらと組み合わせると
   k=ω/c=ω/(λf)=2πf/λf=2π/λ
 )


 これらの式を活用して微小DPアンテナから放射する電磁界を次から求めていきます。
   

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