ワイヤーアンテナ本にある理論(結果)式の導出(16)微小DP電磁界(4)電界の計算(1)
前回の補足にある3行3列を展開する方法は、高校の数学で習う「サラスの公式」でした。もうすっかり忘れていました。
サラスの公式
https://manabitimes.jp/math/561
また、今回の電界を求める式のところは、高専時代には行列式の展開後の偏微分式を展開するところの理解に苦しんだ様子が見てとれます。というのは、教科書(アンテナ本)に鉛筆でたくさんの添え書きが、今も残っているからです。この書き込みがあるおかげで、今回の理論式の理解が進みました。教科書の式の展開だけだと、細かい部分を省略しているからです。
(本論)
2.1.2 電界の計算
次に電界Eを求めます。求める空間の導電率σ=0、また電流源Jも存在しない条件で考えますと前置きしました、式(2-③)において前回求めた磁界Hの結果式を適用します。それとAから磁界Hの計算でも適用したように球座標におけるベクトルの回転の式(2―④)において、
rotA=∇×A
| er r eθ r sinθ eφ |
=1/(r^2 sinθ)|∂/∂r ∂/∂θ ∂/∂φ |
| Ar r Aθ r sinθ Aφ |
....2-④
今度は、Aの代わりにHが入ります。その際、Hの各方向成分は、
Hφ=(IΔl/4π) ( jk/r+1/r^2)sinθ・e^-jκr
Hr=Hθ=0
....(2.7)
ですから、Ar、Aθ、Aφの代わりにこれらが式(2-④)の第3行に入ります。また、磁界Hφがφの関数ではないことは前回のAのφ方向成分がφの関数でない説明と同じで、ここでも∂/∂φ=0となります。これらによって電界Eは、
E=(1/jωε)▽×Hφeφ ....(2.8)
これを式(2-④)で表示しますと
|er reθ rsinθeφ |
E=(1/jωεr^2 sinθ)| ∂/∂r ∂/∂θ 0 |
| 0 0 rsinθHφ |
....(2.9)
(∵ 上記の説明により、
∂/∂φ=0
Hr=0、Hθ=0 )
上記式から、電界Eは、r方向成分Erとθ方向成分Eθをもつことがわかります。
(∵ eφをもつ成分は、0 となるので、Eφ=0 (φ方向成分) )
ErとEθに分解しますとまず、r方向成分となる
Er={1/(jωεr2 sinθ)}・(∂/∂θ)(rsinθHφ)
ここへ、式(2.7)によるHφを代入して、
Er={IΔl/(jωε4πr2 sinθ)}(jκ+1/r)e^-jκr {(dsin^2θ/dθ)}
※ 最後の{ }は、sinθの二乗となる関数をθで微分する部分
∴
Er=(2IΔl/jωε4π) ( jκ/r2+1/r3)cosθ・e^-jκr
....(2.10)
つぎに θ方向成分は
Eθ=(-1/jωεrsinθ)・(∂/∂r)(rsinθ・Hφ)
同様にHφを代入しますと
Eθ=(-IΔlsinθ/jωε4πr)・{ (de^-jκr/dr)・(jκ+1/r)}
※ { }は、定数(jκ)とrの逆数との和となる関数とe^-jκr関数との積をrで微分する部分
∴
Eθ=(IΔl/jωε4π)・(-κ^2/r+jκ/r^2+1/r^3)sinθ・e^-jκr
....(2.11)
サラスの公式
https://manabitimes.jp/math/561
また、今回の電界を求める式のところは、高専時代には行列式の展開後の偏微分式を展開するところの理解に苦しんだ様子が見てとれます。というのは、教科書(アンテナ本)に鉛筆でたくさんの添え書きが、今も残っているからです。この書き込みがあるおかげで、今回の理論式の理解が進みました。教科書の式の展開だけだと、細かい部分を省略しているからです。
(本論)
2.1.2 電界の計算
次に電界Eを求めます。求める空間の導電率σ=0、また電流源Jも存在しない条件で考えますと前置きしました、式(2-③)において前回求めた磁界Hの結果式を適用します。それとAから磁界Hの計算でも適用したように球座標におけるベクトルの回転の式(2―④)において、
rotA=∇×A
| er r eθ r sinθ eφ |
=1/(r^2 sinθ)|∂/∂r ∂/∂θ ∂/∂φ |
| Ar r Aθ r sinθ Aφ |
....2-④
今度は、Aの代わりにHが入ります。その際、Hの各方向成分は、
Hφ=(IΔl/4π) ( jk/r+1/r^2)sinθ・e^-jκr
Hr=Hθ=0
....(2.7)
ですから、Ar、Aθ、Aφの代わりにこれらが式(2-④)の第3行に入ります。また、磁界Hφがφの関数ではないことは前回のAのφ方向成分がφの関数でない説明と同じで、ここでも∂/∂φ=0となります。これらによって電界Eは、
E=(1/jωε)▽×Hφeφ ....(2.8)
これを式(2-④)で表示しますと
|er reθ rsinθeφ |
E=(1/jωεr^2 sinθ)| ∂/∂r ∂/∂θ 0 |
| 0 0 rsinθHφ |
....(2.9)
(∵ 上記の説明により、
∂/∂φ=0
Hr=0、Hθ=0 )
上記式から、電界Eは、r方向成分Erとθ方向成分Eθをもつことがわかります。
(∵ eφをもつ成分は、0 となるので、Eφ=0 (φ方向成分) )
ErとEθに分解しますとまず、r方向成分となる
Er={1/(jωεr2 sinθ)}・(∂/∂θ)(rsinθHφ)
ここへ、式(2.7)によるHφを代入して、
Er={IΔl/(jωε4πr2 sinθ)}(jκ+1/r)e^-jκr {(dsin^2θ/dθ)}
※ 最後の{ }は、sinθの二乗となる関数をθで微分する部分
∴
Er=(2IΔl/jωε4π) ( jκ/r2+1/r3)cosθ・e^-jκr
....(2.10)
つぎに θ方向成分は
Eθ=(-1/jωεrsinθ)・(∂/∂r)(rsinθ・Hφ)
同様にHφを代入しますと
Eθ=(-IΔlsinθ/jωε4πr)・{ (de^-jκr/dr)・(jκ+1/r)}
※ { }は、定数(jκ)とrの逆数との和となる関数とe^-jκr関数との積をrで微分する部分
∴
Eθ=(IΔl/jωε4π)・(-κ^2/r+jκ/r^2+1/r^3)sinθ・e^-jκr
....(2.11)
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